会社員がフリーエンジニアとして独立する前には、いくつかの準備や心構えが必要である。
まず大切なのは、前職の退職手続きを滞りなく済ませることだ。退職日や退職金の確認、社会保険の手続き、引き継ぎなどをしっかり行おう。会社との関係を良好に保つことも重要である。今後の仕事の依頼や紹介、アドバイスなどを得るためにも、円満退社を心がけることが大切だ。
また、国民年金などに加入することも忘れてはならない。給料からの天引きで社会保険を支払っていた会社員とは違い、フリーエンジニアは自分で保険料を支払う義務がある。フリーエンジニアにとって、国民年金は老後の貴重な収入源になるだろう。
仕事用の口座開設も必要な手続きである。フリーエンジニアは自分で売上や経費の管理を行う必要があり、そのため仕事用と個人用の口座を分けることは、収支の把握や確定申告の際に便利である。
パソコン・ネットなど仕事場の環境を整えることも重視である。作業に支障をきたさないスペックのパソコンや、安定した回線速度やセキュリティが確保されたネットを利用しよう。カフェなどで作業する場合は、情報漏洩防止の観点から、フリーWi-Fiは望ましくない。
フリーエンジニアの心構えとして、何もせずにクライアントが仕事を依頼してくることはないと、心に留めておくべきである。ポートフォリオの作成や、案件獲得のための活動をすることは不可欠だ。会社員時代の人脈を当たるだけでなく、エージェントに相談することも案件獲得において有効である。
このように、独立して仕事をスタートする前の準備を万全に整えておくことで、心にゆとりを持って計画的に進めることができるだろう。